1kg展というのに行ってきました。
- 現役の車の内装デザイナーたちが
- 3Dプリント技術を使って
- 1kgという制約のなか作品を作る
という作品展示です。
TLの人たちが軒並み行っていて、良さそうだったので行ってみたのだけれど、正直なところそこまでおもしろくはなかった。
どれもクオリティが高くてすごいんだけど、「このアイデアすごい!」とか「このコンセプトの掘り下げは深い」とか「この技術の使い方ヤバイ」とか「真似したい!」という作品はあんまりなかったかな。ただ、やはり現役のデザイナーたちだけあって、どの作品もクオリティは高い。美大の学部生の展示のクオリティ爆上がりみたいのもあって興味深かった。
制約がきつかったのかな、特に車とかかわらせようとしすぎたというか…なんか会社・社会を感じました。あと、たぶん作る過程は面白かったんじゃないかな?と思われるものの、解説がたりなさすぎておもしろがれない作品もあったので、展示を工夫するともっと良いと思いました。
まぁでも好きなのもあったので、いくつかメモしておきます。
まずこのたんぽぽの綿毛の照明。これは大きいし、タンポポの綿毛好きにはヒットな作品だった。触ることもできる。綿毛部分はおそらく普通のスライサーを使うだけではできないと思うので、自分でGコード書いたんですかね。こういう使い方もしてみたいものです。
プロダクトとしての美しさとアイデアが良かったのがこれ。熱したシートを1kgのおもりで自然に曲げて作った作品。家にそのまま置きたくなるような曲面と色が好き。そして「重さの形」を見て触ってわかるという発想が素敵だなと思いました。
少し似ているけども、こちらは現実世界ではなく、シミュレーションをもとに作られている。これが表しているのは1kgの布が風に吹かれた場合の流体シミュレーション(だったと思う、少し違うかも)。風の抵抗のシミュレーションというのが、車のデザイナーっぽい発想でよい。カラーのプリントもきれい。
全然変わって、車を魚の干物のように「開き」にしてしまおうという作品。様々な車が開きにされておりました・・・。ちょっとポップな造形がかわいい。普段見ている車が全然別の視点から見れる驚き、そして車がちょっと生き物みたいに感じてきて、車のデザイナーさんはこんなふうに車を見ているのかな?と楽しくなる。
これは動かせなかったのでよくわからなかったのだけど、技術的に面白そうだな、と思った作品。ガラスの内部に車型の空洞があり、そこに液体が満たされているよう。砂時計のようにひっくり返すことで時計として使えるらしい。3Dプリントで型を作ってガラスを流し込んだのか、ガラス自体が3Dプリントされたものなのか?デザイン過程や製造過程、使われている技術の詳細なども展示して欲しいなーと思った作品でした。
これもデザイン過程がほしい!人間工学的にいい感じにデザインしたよーってことで、みためも可愛いのだけど、どこがどう人間工学的にいいのかよくわからなかったorz
で、今回一番「1kg展」というコンセプトにあっていて、よく考えられているし作り込まれているなーと思ったのはこれ。ただ、もしかするとこれは今回の作品ではないのかな?キャプションが見つからなかった。
「1kgで世界を変える」というテーマのもとに、「読み書きができるようになる」ことにフォーカス。現地の材料を使って現地の人達がクレヨンを作れるようになるためのクレヨン制作キットを作っていました。
キットと、それによって作られたクレヨン。
というわけで1kg展でした。振り返っていたら、けっこう良い展だったのでは?と思えてきましたね。今週金曜(1/25)まで。小さい展覧会かつ丸の内でサクッと見られるので、何かのついでにいけるひとは寄ってみたらいいんじゃないでしょうか。