家にこもりがちで、そうするとだんだんと世界が狭くなっていき感受性が固くなってしまうので、意識して水曜日は出かける日にしている。
今住んでいる築地は銀座と近く、そして銀座にはギャラリーがたくさんある。調べてみると本当に歩けばあたるほどある。こちらのマップによれば34箇所あるらしい。
となればギャラリー巡りをせねばなるまい。という訳で調べてみると、素敵そうな展覧会が行われていた。
エルメスかーと思いつつ自転車でピューって行ってみて、入ろうと思ったらギャラリーの入口がない。で、聞いてみるとエルメスのお店に入ってその奥のエレベーターで上の階に行くのだとか。ぴっちり高級そうな黒服をキメたドアマンに開けてもらい、ちょっと緊張しながら店内に入った。いや、正直いうと結構緊張した。周りには全身毛皮の男性とかまぁあんまりうちには来ない人間たちがいたからね。
緊張しながらもギャラリーに行けば心地よい空間が広がる。タイルのようなガラスから入る光が綺麗だ。
どの作家の作品も良かったのだが、もっとも私が楽しかったのはこの靴の作品たち。作家が革の職人の技術を学んだ上で作った、たくさんの靴。
この靴たち、子どもが作って遊んだような感じで、色も形も楽しい。下の作品なんか模様がペンか何かで書いてある。
自分でも鞄やら服やら作っていて、靴も作りたいと思っている。わりと現在のスタンダードな靴に縛られて発想してしまう。でも、自分で作るならもっと自由でいい。好きなものを詰め込んだパフェみたいな靴を作ったっていいし、実用性を排したキンキラキンの靴でもいい。その日だけの靴でもいい、すぐに壊れたって自分で作り直せばいいのだ。
自分でつくるならもっと自由でいいよね。