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ヤクの毛刈り祭り --yak shaving festival--

【備忘録】最近読んだ本

最近読んだ本。調べ物で読んでいて、ちゃんと読んでいないものもあるが、メモ。

この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた

この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた

大変良かった。こういう文明後退とか過去に行っちゃったとか惑星に一人取り残されたとかの仮想サバイバル本が好きだ。 あと、キューバ等の経済危機時に実際行われた方法が取り上げられていたのが興味深かった。


良かった。切なかったが、情熱というものについて考えさせられる。


キノコ栽培全科

キノコ栽培全科

様々なきのこの育て方が詳細に記述されていて大変役立つ。


かたち: 自然が創り出す美しいパターン

かたち: 自然が創り出す美しいパターン

読みきれていないが良かった。購入したい。富ときにくく感じるが個々の論は面白いので、それぞれを体感するための実験本として組み直したら面白いのではないかと思った。


植物工場ビジネス 低コスト型なら個人でもできる

植物工場ビジネス 低コスト型なら個人でもできる

調べ物で読んだ。ビジネス面が強いが、「育成の際にどんな要素を考えるべきか」の外観には良かった。 植物は甘やかして(ストレスフリーで)育てるのが良い派。


食料自給率100%は可能だ 天才農業研究者のシナリオ (小学館101新書)

食料自給率100%は可能だ 天才農業研究者のシナリオ (小学館101新書)

説明文を読んで、農業ロボットの話が書いてあると思って読んだらそこは余り深くは書いていなかった。永田農法の永田先生と各分野の人たちとの対話集。 上の本が植物を甘やかす派だったのが、こちらは厳しくいくと美味しく育つ派で、同時に読んでいたので違いが面白かったくらい。


「あまった食べ物」が農業を救う (PHPサイエンス・ワールド新書)

「あまった食べ物」が農業を救う (PHPサイエンス・ワールド新書)

読んでいて記述記述に信憑性がないと感じて途中で読むのをやめてしまった。ちゃんと読んでいないのであってたのかあっていなかったのかもわからない。


山海経―中国古代の神話世界 (平凡社ライブラリー)

山海経―中国古代の神話世界 (平凡社ライブラリー)

調べ物で拾い読みした。不思議で面白いが、同じような生き物が多くてちょっと飽きる。どうしてこんなものが?という背景が分かっていればもうちょっと想像を巡らせたりできて面白いかもしれない。


中国神話・伝説大事典

中国神話・伝説大事典

調べ物で読んだので本当に一部だけ。家にあると面白いかもな。


いただいたので読んだ。昔好きだった図鑑ににていて楽しかった。カラー図版よい。

Maker Fare Tokyo2015に出た

MakerFaireTokyo2015に参加した。出す方で。

makezine.jp

たぶん初めて行ったのはMake:OgakiMeeting2010だと思うのだが、 その時は電子工作なんてかけらもやっていなかったし、 出す方として立つなんて思っていなかったので、 昔よりわりかしおもくなっているのではないか人生、とか思った。

展示したのはクリーンベンチと栽培容器。 正直筐体作りに手間取って、システムは全然新しいことはできなかったのだが、 やりたいことは伝わる人には伝わったし、面白がってももらえたと思う。 けっこう写真撮っていいですか?と言って写真撮って行ってくれたのは嬉しかった。

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けっこう「売ってないんですか?」とか「買いたい」という声があったので、 もうちょっとバージョンアップして誰でも作れる形にアップしたいと思う。

ちなみに今回一番後悔したのは、中学生くらいのメガネの男の子の、 「こういうのを作るには何を勉強したらいいんですか?工学ですか」 という質問に対して、「勉強しなくてもこれくらい作れるので、勉強数前に作って遊べばいいよ」って答えられなかったことですね。

自作アクアポニックス器の作り方

おうち菜園さんの「アクアポニックス交流会」に参加してきた。 ouchisaien.com

交流会ってなんじゃろ的な感じで参加。みなさんそれなりに面白そうなバックグラウンドを持ってそうだったけど、コミュニケーション能力ポイントが低い私のような人間にはその場でだーだー話すのは難しく、その後のfacebookグループに期待というかんじ。

で、モチベーションも上がったし、そういえば我がハウスのアクアポニックスについて書いていなかったなあと思ってこの記事を書く。

全体構成

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棚の上の段に微生物槽(青)と水耕栽培槽(オレンジ)。微生物槽にも(なんとなくもったいなくて)植物を置いて水耕に使っているのでどちらも水耕栽培槽といえば水耕栽培槽。 間はチューブでつないでいる。取り付け位置を左ほど高くすることで、水を溢れさせずに左の微生物槽(青)から右の水耕栽培槽(オレンジ)に水が流れるようになっている。また、微生物槽の下に台を置き、水耕栽培槽と高低差をつけることでより水位を安定させている。

水槽・ポンプ

  • 40cmサイズの水槽(昔使ってたやつ。)
  • 生体はミナミヌマエビ。水温変化にも酸素不足にも強い。

  • ポンプは2000円くらい。 エーハイム コンパクトポンプ 600(水中用) 50HZ

  • 小エビが産まれて巻き込まれるとかわいそうなため、排水溝用のネットと茶漉しのネットをグルーがんで貼り付けてガードを作っている。

ホース・接続部

  • 接続部はこれを使っている

  • ホースはこれ エーハイム ホース 3m (内径12mm/外径16mm)

  • チューブが折れ曲がって水流が止まってしまわないように、硬い針金をホースに螺旋状にぐるぐる巻いている。

  • ちなみにホースの接続の時はお湯につけてやると柔らかくなってやりやすくて良い。

微生物槽

  • 100均のプラスチック製のお道具箱
  • ホールソーで穴を開けてパッキンをかませて上記接続パーツを突っ込んでいる
  • 水槽用の底砂を使っている。これか? ピュアブラック 2L
  • ネットに小分けにし(手入れが楽なため)、目詰まりを防ぐためにフィルター用の荒いスポンジで底砂を挟んでいる。

水耕槽

  • 箱と接続は微生物槽と同じ。
  • 発泡スチロールのフロートにプラスチックコップを、底面が水に触れるようにセット。水が減った時にカップ自体が下がるので、水位をそこまで気にしなくてもよくなる。
  • カップの中にハイドロボールを入れている(炭を使っている時もある)。エアレーションをしないでもこの部分で空気に触れることで根腐れを防ぐ。 f:id:interestor:20150622231305p:plain

改造するとしたら

  • エアーを入れていないので微生物槽にエアーを入れてやるとより分解だろう。まあ今は生体もそう多くないし安定しているのでどちらでもよい。
  • えさやりを自動化する。これはやってもいいが実用と言うよりはおもしろいから。

簡易の遠心分離機を作ってみた

 
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やってみたい実験に遠心分離の工程があったのだが、
もちろん遠心分離機など持っていないので、簡易的に作ってみた。
オープンソースで性能の良いOpenFugeもあるのだが、
そこまでやらないでもいいかなーと思って簡単に作った。

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電動ドリルにアタッチメントをつけるだけの気軽さ。

3Dプリンター(printbotjr)で出力。データはオープンなのを拾ってきてそのまま使っているだけ。

www.thingiverse.com

 

動画も撮ってみた。

www.youtube.com

 実際に使う時には、万が一(百に一くらいな感じがするが)飛び散った時のために、カバーというか、入れ物の中でやる。ただしうちの電動ドリルはしょぼいので550rpmくらいしかでない!今書きながら思ったんだけど、リューターにくっつけてやれば8000〜10000くらいは出そうなので、その方がいいかもしれない。まあ簡易的には使えそうな感じ。

 
 
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日顕微鏡がうちに来た。エビの幼生とかキノコの胞子とか見たい。だんだんラボ感でてきた。

保存

ヤコウタケ栽培覚書き

光るキノコとして有名なヤコウタケ。新聞も読めるくらい明るいと聞いて興味を持っていたのだが、種菌を手に入れたので栽培を始めた。

半分はきのこ(子実体)を作るようにセットし、もう半分は株分けをし、増やすことにした。

きのこ(子実体)セット

↓で書かれているのと同様にセット。 光るキノコ「ヤコウタケ栽培キット」を買ってみた | くだらなくねんべにッ! できるだけ雑菌が入らないように、クリーンベンチで作業した。 webカメラで写真を1日5枚とるようにした(昼と夜との2回くらいでいいと思うんだけど、人がいて明るいときがあったりするので余計に撮っている)。撮った写真はGoogleDriveにアップされる。菌糸でも光るらしいので夜光ってるのが取れるといいのだけど。 また、容器内に温湿度センサーを入れてXivelyでチェックするようにした。トリガー機能を使って、暑すぎたり乾燥しすぎたりするときにはメールが来るように設定。

kinokosensor - Xively

生育可能な温度は3℃〜32℃、最適なのは27℃ らしい。

手順メモ

  • センサーのテスト、仮設置を行う
  • クリーンベンチの滅菌を行う
  • センサー、器具の滅菌を行う
  • 入れ物にセンサーを貼り付ける
  • たね菌を入れる
  • 腐葉土に5ml水を含ませて入れる
  • スプレーで全体を湿らせる
  • 蓋を閉め、周りをテープで止める
  • 窓際にセットし、直射日光が当たらないように覆う

菌糸拡大

ピートモス水苔を砕いたやつ)8:米ぬか2で培地を作った。ヤコウタケはPH4が最適らしいのだが、ピートモスだとPH調整しなくてもそれぐらいになるらしい。含水率は70%という文献と80%というものがあったが、80%でやってみた。湿った土というより泥だろ、というくらいになった。

  • 48gピートモス、12gぬか、240g水を混ぜる。
  • 小型タッパーに分け、電子レンジで700W2分×2加熱し殺菌。冷ます。
  • 道具やタッパーの外側をアルコール殺菌
  • 冷めたらクリーンベンチ内で各容器に種となる土を上部に平らにのせ、蓋を閉める。
  • 空気穴を開き、軽くラップをかけ、ラップに穴を開ける  (空気穴が大きめだったため、そこからの雑菌の侵入を防ぐ措置。)
  • 窓際の棚に2つ、風呂場に2つ、冷蔵庫に一つ置いた。

感想

カメラが力尽きていたので写真は撮っていないが、秤で計ってボウルに材料(土とかだけど)入れて、レンジに入れてってなんかおかし作りみたいで楽しかった。そんなに早く食べれはしないが。

参考

http://ir.lib.uec.ac.jp/infolib/user_contents/9000000581/9000000581.pdf ヤコウタケの栽培方法 - 三洋電機株式会社

お茶を作る

実家、というか祖父の家に行ったのだが、祖母が亡くなってお茶の木が放置されていた。
 
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朝起きて暇だったのでウロウロしていると、濃緑の葉とは明らかに違う黄緑色の葉がニョキニョキと生えていた。一芯二葉、丸まって尖った一番先の部分と、そこから下のは二枚を摘む。柔らかい部分であれば別にそうでなくてもいいが、一般的には先っぽに近いものだけ集めたやつほど高級なお茶とされている。
 
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ボールに半分ちょっとだろうか。
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お茶を軽く刻み、ホットプレートを140度くらいに温め、できるだけ平らにして投下。
常にひっくり返してやり、ちょっとしんなりしてきたら手でもんでやり、またホットプレートにのせて水分を飛ばす。というのを繰り返す。
 
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ほぼほぼ水分がなくなったら新聞紙に開け、日陰で乾燥させてやる。表面がちょっと白っぽくなったらいい感じ。

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普通のお茶より薄めなので多めに茶葉を入れてやって飲む。
爽やか、かつ苦い。若干青臭い感じがばぁちゃんの味っぽい感じ。


所要時間1時間くらいだろうか、いい季節行事な気がする。

ぼくのかんがえるさいきょうの栽培器(モジュール型栽培器作成メモ)

構想

 

↓こういうかんじの、モジュール型の栽培器を作りたいなぁと思っている。
一つ一つが水槽みたいな感じで、それぞれ水や空気をやりとりしたりする。
できればセンサーとかカメラも仕込んで、プログラム組んで、シミュレーションしたりシミュレーションと実際の成長差異を学習したりしたい。
 
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筐体試作

 

ということでとりあえず筐体を作ってみた。
いろいろと失敗はしたが、形ができると楽しいですね。
骨を3Dプリンターで作り、カットしたアクリル板を貼り合わせている。
 
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形は菱形12面体。写真で見るとどんな形をしているのかよくわからないと思うが。
空間充填体なので隙間なく積み重ねることができる。
 
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一応マグネットを仕込んでいて(あと凹凸を作っていて)ずれないで重なるようになっている。けっこうマグネット強力である。
 

作ってみての失敗点とかバージョンアップすべき点

  • 3Dプリンターで出すサイズ間違えた。次回注意。あとそもそも骨をパーツに分けて出していたのだが、パーツわけないで一つで出したほうが強度的にも作りやすさ的にも良さそう
  • 骨の素材を変える。弾力性により隙間がなくなることを期待して、DMMのゴムライクで出した。が、ゴムライクなんか粉を固めているんだろうか。粉が!こすれば擦るほど湧いてくる=(イコール)接着がちゃんとできない・・・。プラ系かな。アクリルがいい気はするけど高い・・・。
  • 接着剤。素材によって変えなければいけないが・・・・。アクリル同士はいいけど、プラーアクリルかつ防水って何を使えばいいんだろうな。
  • 目止め。やはりきっちりとした接着だけで水を漏らさないようにするのは大変そう。骨をあえて実際よりも細く作り、空白になった部分をシリコンなどでシーリングしてやるのが良さそう
  • アクリルをちゃんと材料の大きさに合わせてカットする。データ作ってから最良買ったので端材をたくさん出してしまって勿体無かった。
  • 凹の加工の仕方を考える。単純にレーザーカットで掘るのは時間がかかりすぎてきつい(主に金銭的に)。穴が開いていいところだったら単純にカットでもいいが・・・
  • 強度がちょっと心配ではある。
  • 組み立てるのが結構大変なので、骨にガイドをつけてやると良いかもしれない
  • なんかちょっとごつい
 
今後
 
もう一度バージョンアップ版作る。水槽に使えるくらいのやつ。
あと、センサー、カメラ・LEDを仕込みたい。Fanもあるといーかな。アタッチメントみたいな感じである程度自由度を持ってるつけれるといいなあ。制御はArduinoでやろうと思ってたけどなんかラズパイの方がいいんだろうかみたいな気持ち。どうすっかな。
配線を骨の中に入れるとかして隠したいけど結構難易度高そう。あと配線もわざわざつなげないでも積み上げるだけで繋がるようにしたい。あーそうすると初めに組み込んどいたほうがいいのか。
 
あとポンプを使うかどうかが結構悩ましい。チューブ美しくないよなあ。
考えたのは水槽を上下につけ、上の水槽に栓をつけてそれを制御する。栓が空いているときは重力で水が落ちる。で、下の水槽には蛇口をつけておいて、ある程度貯まったら上の水槽に戻す。上か下を微生物そうにしてもいい。この形ならポンプなどという美しくないものを使わないで済む。うむ、悪くない。問題は上に水槽乗っけると重いことだが、どうだろうなー構造計算的なのは全然わからないな。
 

別バージョン

 

これみたいに同じ構造体を積み上げていくのではなくて、逆に充填すべき空間を先に決めてしまって、そこをランダムに、3Dボロノイみたいな感じで分割してやるのも綺麗そう。

電気泳動装置を自作する(バイオハッカー講座)

DIYバイオおもしろそうだなー、まだまだできることは少なそうだけど、もっと規制とかゆるくなったら面白いことできそうだし、今からやっといても損はないかな、かっこいいし、とか思っていたら講座があったので行ってみた。
 
リバネスのバイオハッカー講座ってやつだ。
 
遺伝子の増幅→分離→解析まで一通りを学ぶ。残念ながらこの講座を知ったのが途中だったので途中から参加。分離(電気泳動)と解析をやった。
遺伝子実験のやり方についてはここでは詳しくは書かないが、(間違った情報を伝えたくはないしほかのHPなりで調べたほうが良い。)とりあえず遺伝子実験をするにはいくつか機器がいる。その中の一つが今回作った電気泳動装置だ。
 
↓こういうものである。これは6万円だが、安くて3万円〜ってところだろうか。
装置の仕組みは単純で、直流電流をアガロース(とか寒天)に流してやるだけだ。
ものっそい単純に書くと↓こんな感じでダイオードで交流を直流に変換してやる。
注意すべきは高電圧が必要なこと。今回は100Vで作った(たしか)が、失敗すると人が死ぬレベル。調べてみると電気泳動は50Vくらいのものもあるようだから、それぐらいでもいいようだし、そっちのほうがまだ安全な気はする(50Vでも人は死ぬが)。
 

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実際には安全性を考慮してランプやヒューズを取り付けており、また作業手順も感電をできるだけさせるような手順になっていた。下の写真を見ると93V出てる。
 
 
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電源ボックスからバナナクリップでプラス電極とマイナス電極を取り出す。
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寒天ケースの両端に電極を刺す。
 
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電極から針金を通して寒天に電気が流れるようになっている。
 
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テスト用の遺伝子を分離させた様子。(実際にはフィルムをかけてライトを当てて見る。もちょっと段差が見える。)
右の方にある穴に入れた遺伝子がプラス電極に向かって移動する。
遺伝子の長さが短いものはより左(プラス電極側)に行き、長いものはあまり動かないで右(マイナス電極)側に残るため、分離ができるらしい。
 
家でもまたやりたいのでマイクロピペット欲しい。
 
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ちなみに私はこのブログ見てやってみて人しんだりしたらやだし講座でやったのそのままのせるのもなんだかなあと思うのででつくり方を詳しくは書かない。
が、まあ探したらいろいろ出てくる。
↓これなんかかなり丁寧に描かれているし、交流⇄直流もPCのアダプターっぽいの使ってってより気軽にできる感じなのでやりたい人は講座に参加するかググってくださいな。
 
 
 
 

LODチャレンジ受賞した

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ちょっと前に↓この記事で書いてた作品がデータビジュアライス部門の最優秀賞をいただいたのでご報告。

 

interestor2012.hatenablog.com

 
クオリティ的にはイマイチ足りないなーと思ってたので、連絡もらった時は驚いたが、喜ばしいことだ。
わかりやすさと他への応用性を評価いただいたとのことで嬉しい。
 
有給とって授賞式も行ってきた。なかなかプレゼンはうまくできなかったが、ほかの人のを見たりといい勉強になった。そもそもリンクドオープンデータってなんだという感じだったのだが、自分が入社した時くらいにやりたかったこと(今は「会社でやりたい」とはあまり思っていないが)と考え方がかなり近く大変面白かった。
 
懇親会があったので出てきたが、機械学習をやっているという年下の学生相手に「こういうことやったら機械学習の知能を働かせて不労所得できるんじゃない?作ったらアイデア料でおごってね」的なことを喋っていて、「あ、自分なんか害悪っぽい」とか思った。年をとった。いや、朱に交わって赤くなってきた。
 
 

屋台な実験室で、バイオアートを体験する

 
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ちょっと前なんだけど、「Oubiopo(潜在的生物学工房」という展示・ワークショップに行ってきた。

bclというグループがやっている、移動式の実験室でのインスタレーションだ。

 
 アンスティチュ・フランセ東京という場所でやっていて、この場所自体なんだか穴場的な素敵スポットだった。
フランス政府の公式機関らしい。フランス語の授業や映画の上映、メディアアートの展示などをしている。建物内もフランスっぽいポップさと、灯篭など日本趣味が混じっていて可愛い。
 
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行くと白衣(というかかっぱ的な防護服)とメガネを着るように言われる。服は上半身に羽織るだけかと思いきやつなぎ型で完全防御。気分が盛り上がっていい。教室なので授業を受けるみたいな気分になる。
 
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初めにされた質問は「what is life?」生命とはなにか?という質問(ちなみに英語とフランス語と日本語が混じる感じで進められた)。しょっぱなから難しい質問。
 
自己増殖?進化(変化)?
 
我々人間はどのように生物と生物じゃないものを判断しているのか?
 
 
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実験を通して考える。
「生命の可能性を探る」というテーマで3つの実験をする。
 
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一つ目は「chemical garden」
上の写真はちょっと失敗していてイマイチだが、本来はこういう風になる。
ケイ酸ナトリウムの希釈液にコバルトなどを加えてやると、深海の熱水噴出口のようなものがニョキニョキと生える。生命の始まりの場が瓶の中にできる。
 
 
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二つ目はなんだろう、人口イクラ的なもの。
(今回は食べられないが)液体の表面に膜を作って中身を閉じ込める。
最新の料理なんかでも使われる技法らしい。
本当にイクラみたいな、つまり卵みたいなものができる。
 
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塩化カルシウムの水溶液の中に、アルギン酸ナトリウムに食紅を混ぜたものをスポイトで落としてやる(スポイトの代わりに、お弁当に入っている魚のしょうゆ差しを使ったりしていてポップだった!)。
 
もうひとつはどぶろく作り。
米にイースト菌と酵母とお湯を混ぜてやる。
使うペットボトルをゴミ箱から拾ってきてたりしてたのがワイルド。
「ここはフランス領だから大丈夫じゃない?」って言いながら作ってた。
1日でめっちゃ発酵が進んで、ペットボトルがパンパンになる。
2週間くらいが飲み頃だとのこと。2日目くらいでかすかなアルコール臭と炭酸感。
酵母の力すごい。
 
 
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生命は化学でできてんだなーとか思った。
 
なにより屋台の実験室が楽しかった。
化学の実験ってなかなかやらないから楽しいし、色がカラフルでかわいいかんじ。
うちでも科学系のもの実験できるようにしようかな。
 
 

シロナガスクジラスイム記@スリランカ8日目

帰国の日だ。12時までホテルでゆっくりと過ごし、ローズクオーツに寄って空港へ行く予定だ。

ローズクオーツはピンク色の水晶でできた山で、頂上にブッダの像がある。どうもその石は日本ではパワーストーンとかそういった類のものらしい。森を通り岩山を登ると、岩のかけらが淡いピンク色や紫、オレンジ色を帯びている。あまり水晶に興味はなかったが、隣の山肌は綺麗だったし、山の濃緑の中に浮かぶ黄緑色、若葉の緑色ではなくもっと力強い黄緑色が美しくて、しばらくぼーっと見ていた。

興味がない様子を出しすぎたのか、「サクサク帰って行こうとしてて笑う。男の子みたいだよね。」と言われる。笑わないでくれ、と思う。

綺麗なピンクの石をいくつか探して見たものの、結局拾わずに山を下る。と、帰りに行き合った黄色とオレンジ色の服を着た聖職者が、パンをモグモグ食べながら、プレゼントだよと言って岩場にはなかったような大きな欠片をくれた。男も女も、興味があるかないかも関係なく。そのの石は持ち帰ることにした。

空港までの道すがら、やっと見つけたローカルレストランに入る。黄色いカレーのジャガイモが美味しい。

道路の修復工事のせいで渋滞が起きていてなかなか好調には進まない。工事はもう1年もやっているそうだ。いつのまにか日が落ちてくる。夕焼けと上がった砂埃のせいで、街が不自然なほど黄色く見える。まるで安っぽいサングラスをかけている時みたいで、なんだか少し気持ち悪く感じる。

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結局予定の2時間遅れほどで空港に着く。まだ飛行機の出発時刻までは3時間ほどある。大丈夫。バックパッカーの日本人と私たちで幾らか話をした。神様のいる場所を巡っているという。スリランカの聖地、ギリシャ、ネパール、それからどこだったか。次はエジプトに行くのだと言っていた。家にはそれぞれで買ってきた神様の像やお札が貼ってあるのだとも。なんでそんなことをしているのかは聞かなかった(あまり私の興味をそそるタイプではなかったので)。でも、聞いておけばよかったなと思う。

そして今2時間遅れ、深夜1時出発となった飛行機を待っている。飛行機に乗って、寝て、起きれば10時間後には日本だ。

海外旅行にでるといつも帰りたいような帰りたくないような、日本の生活が日常なのか旅行が日常なのかわからくなるような、楽しいようなつまらないような気分になる。今回もそうだ。結局のところ、なにを超えることもないのだが、しかし地平線を見ることはできるし、地平線を見ていたいと思う。

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シロナガスクジラスイム記@スリランカ7日目

最終日に泊まるホテルはおそらくスリランカで一番有名なホテルなのではないだろうか。バワという建築家が唯一内陸に建てたという、自然の岩と一体化した建物。そこで一晩ゆっくり過ごし、明日空港から日本に帰る。

お世話になったLotusParkHotelを出て、ホテルに行く途中にシーギリアロックに寄る。昔々、父親を殺しその地位を得た国王が、弟に地位を略奪されることを恐れて高い高い岩の上に宮殿を設けた場所。スリランカの二大観光地の一つだ。ひたすらにレンガで積まれた階段を上がる。岩を上がっていく部分は金属の階段が頼りない感じで岩にへばりついている。ちょっと恐ろしい。途中で引き返す人もいる。こんなところに宮殿があれば、確かに攻めにくそうだが、食料などは下から運んできていたのだろうか。きっと命を落とした人もいるんだろうなぁなどと思う。頂上に登ると昔宮殿だったのであろう、レンガの名残が広がっている。360度、スリランカの緑と広がる湿地を一望する。

敷地内の広場には、社会化見学だろうか、白い制服を着たスリランカの子供達が沢山いる。コーヒー色の肌に白い服が映える。地元の人だろうか、裸足に美しいサリーを着た老婆がにこやかに歩いている。膝は運動不足でふらつき、体は汗だくだったけれども、爽やかな気分になった。

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そこからまた車で移動する。運転手さんがなんども車を止めては、道にいる子供やすれ違う車、近くの店の人に、ヘリタンスへはどっちだ?と聞いている(様子な)のが面白かった。すれ違うクルマが停まってくれるのが親切だなと思う。一時間ほど走ると、お待ちかねのホテルだ。保護区の中にあるらしく、ゲートをくぐってからさらに10分ほど走る。緑色のと黒の四角っぽい印象の建物が見える。植物が垂れ下がって、緑に覆われている。着くとホテルの女性が出迎えてくれ、スリランカの国の花、蓮を渡してくれる。エントランスを抜ける廊下の片面は自然の岩そのものだ。ウェルカムドリンクを飲んでゆっくりしながら手続きをすませると、簡単な建物の案内を聞きながら部屋へ。ホテルは大きな岩(小さな山?)を取り囲むように弧を描いた形になっている。真ん中にレストランやラウンジ、バースペースがあり、端に向かう辺が客室になっている。片方の端から片方の端までは約1km。プールは三つ。一つのプールは自然の石を利用したものだ。天井が高い。

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部屋も美しい。黒と木の茶色を基調にしたシックな作り。こんな部屋に住んでみたいなと思う、写真集の中にそのまま載っていそうな感じ。バスタブの向こうは一面ガラス張りだ。湖が見下ろせる。一瞬「丸見えじゃん!」と思うが、あちらから見える距離に人などいないのだ。部屋も同様。テラスの一面のガラス窓の前に真っ裸で立っても誰も見ない。部屋が気に入ったので、基本的に部屋にこもることにする。おそらく他の旅行者が置いていったのであろう日本語の小説が書庫にあった。扉。バスタブに浸かりながらひたすら読む。そのまま真っ裸で広いベットに寝っ転がりながら、ひたすら読む。

昼ごはんのビュッフェが美味しくたくさん食べてしまったので、晩御飯はテラスで軽くとることにする。ワインを飲む。同行者はソフトドリンクを飲んでいたのだが、そのうちに持ち込みのお菓子と日本酒を広げ始めた。持ち込みとか普通なら怒られるだろうに、ある若いボーイさんが、他のボーイさんに「オレはしらねーぞ!」と言われながらも氷を入れてくれたりして優しい。周囲に対して恥ずかしい気持ちになりながらさらに止めるとは言わないまでもその輪から抜け出すことができなかった自分を恥じる気持ちになる。やってくにはそのくらい気にしないでやる図太い心持ちの方がいいのだとも思いつつ、どうにも恥ずかしい。

どうにも落ち着いた気分になれず、結局2時くらいまで小説の続きを読んですごした。

シロナガスクジラスイム記@スリランカ6日目

ふう。クジラスイム最終日。

今日も8時に出港。出港前に食べた朝ごはんのトーストがタワーのようにそのまま積み上げられているのが雑でよかった。あとやっぱり南国はバナナが美味しい。長いやつじゃなくて、短い、モンキーバナナとか島バナナそういうやつ。バナナあまり好きではないのだが、このバナナは鮮烈でいい。

今日はこれまでとは違い、少し風が出ていて波が高い。それに靄がかっていない。海の色も少し違う。そのせいだろうか。クジラタイムの9時になっても全然姿を見せない。これまでは九時頃に必ずでていたのだが。その後もしばらくでない時間が続いた後、やっと見つけることができた。ニタリクジラ、シロナガス、シロナガス2頭のペア、3頭、と数は見ることができるものの、どれもすぐに潜ってしまい、一緒に泳ぐところまでいけたのは1・2回だった。そして12時を過ぎるとぱったりと姿を見せなくなってしまう。どうも靄が晴れた日はいつもそうらしい。

少し記念撮影をしたり、海を泳いで味わったりする。エンジンを切ってプカプカと見渡す限りの青い海に揺られている瞬間は、あともうちょっとで人生における100パーセント完璧な瞬間にランクインしそうだった。とても残念なことに100パーセントではなかったが、少なくとも70パーセントくらいは完璧だった。(砂漠で人生における完璧な瞬間の話をしながら焚き火を囲むシーンがあったのはなんという小説だったろうか。タイトルは忘れてしまったが、私も完璧な瞬間をストックしながら生きている。私は2回の完璧な瞬間を持っている。小学校の体育祭の昼休みの渡り廊下と、南アフリカで広い道路を手をつないで走って横断したときだ)。

最終日は満足な結果とはならなかったが、諦めて帰ることにする。今日は波が荒い分ボートが揺れて楽しい。波を追い越しながら走る。キャプテンのシャンが大きな波を超える時は舵を切り波の腹を降りるようにして衝撃を減らすのが興味深かった。ボートを一人で操っているのだが、立ってクジラを探すときは足で操縦していたり、船を自分の一部のように扱っていて大変かっこいい。(特に一人で船を出して一人で乗って帰っていく姿とかは本当にいい。船舶免許やっぱり取ろうかな)。着岸も面白く、砂浜の手前からスピードを上げ、直前でエンジンを切りつつそのスピードのまま砂浜に乗り上げるのだ。毎回けっこうな衝撃で「全員緊急体制を取れ!」とかさけびたくなる感じがする。

まあそんなこんなでクジラは終わり。いつもより早く帰れたので、近くをあるいてみようと思っていたのだが、Yさんにマッサージに誘われたので、あまり興味はないものの物は試しだと思って行ってみることにした。アールルヴェーダ式の全身のオイルマッサージとおでこにひたすら油を垂らすやつ(名前は忘れた)をすることになった。なんで二つもやることになってんだろうと思いつつ頼むと、「1girl,1boy」と言われる。どうやらマッサージャーが男女一人づつしかいないようだ。マッサージ自体したもらったことがない上に男性にやってもらうのは緊張するし避けたい!と思ってジャンケンに望むものの、負けて男性にやってもらうことに。めっちゃおっぱい(っていうかまあ全身を)もまれた。 頭に油を垂らすやつはなんか夢と現実の間をひたすらさまよう感じでぼーっとしてた。全身オイルだらけになりつつ、流しもせず、そのまま帰る。頭から油がしたたり落ちる。あんまりお金使うつもりがなかったのに使ってしまって(メニューより高かった気がする。もっとちゃんと確認すべきだった)ちょっと辛い気持ちになる。なにしろ円→ルピーはもちろん、ドル→ルピーを変えられるところも近くにないのだ。最終日までもたないんじゃないかとハラハラする。

それからイタリア人がやっているうまいイタリア料理屋にいって、ごはん。停電が起きて30分ほど暗い中で食事をしたり話したり。ホテルもよく停電はするのだが、すぐに自家発電に切りかわるため、長くなったのは今回が始めてだ。ちょっと楽しい。行きたい国の話などをする。歳を言ったら、Mさんのクジラスイムではこれまでで最年少だという。日本ではなんだかそろそろ焦りと限界を感じる年齢だなと思っていたのだが、なんだかものすごく「これからだね!」とか言われて、面白いものだなと思った。明日は移動して他のホテルに行く。荷物の用意をしなければ。お金たりるかなーホテル大丈夫かなー。

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シロナガスクジラスイム記@スリランカ5日目

へとへとだあ。今日は、午前中シロナガスクジラ、午後はピジョンアイランドという国立公園指定の島に行った。そこでもシュノーケルをしたので、午前も午後も水の中に入ったことになる。そりゃ疲れるわ。おまけに顔は日焼けをしすぎて痛いは、足はあざだらけだわ、手には船のへりで切った切り傷、おまけに部屋に蚊が入ったらしく腕にも足にも虫刺されが。まあそんな感じだけれども、満足感がある。ピジョンアイランドで孵化したウミガメの子供が海に入るところに偶然遭遇できたのだ。

シュノーケリングを終え海から上がってきたところで、「亀!」という声。ウミガメでも泳いでるのかなあと思ったが、人が集まっているのは砂浜の上。何やら沢山の黒いものがバタバタと海に向かって動いている。まるでゼンマイ仕掛けのおもちゃのように手足を回しながら進む子亀たち。30〜40匹くらいだろうか。必死に海に向けっていく様子は不器用で可愛らしい。でも海に入ると一変、すいすいと、顔を出しながら上手に泳いでいく。一匹一匹が愛らしい。 生き物が生まれ旅立つという瞬間に偶然立ち会えたことが嬉しかった。少しでもタイミングがずれれば会えなかったのに。ラッキー。

さて、午前中はシロナガスタイムだった。昨日もそうだったが、今日も沖はすごい凪だった。水面がなんだか粘性のある、ふるふるのゼリーのように見える。水に潜ると深く綺麗な青なのだが、空が靄がかっているため、水上から見ると灰色のような、銀色のような、青色のような不思議な色に見える。こういうコンディションがシロナガスクジラを見るのには一番いいらしい。シロナガスクジラはなん頭か見ることができたが、全体的に昨日よりも早く逃げてしまう感じ。あまり一緒に並んで泳ぐことはできない。ただ、一回、ほぼ正面から向かってきたときの顔が雄大でよかった。シロナガスクジラの骨からしたらこんな顔だよな、という顔をしていた。

シロナガスを見つけ、船で追い、時には他の船と競争になり、少し水に入ってシロナガスを見る、という行為にちょっと嫌気がさす。特に水に入る時は皆我先にと入る。他の人が撮った画像が気になったもっといいのが撮りたくなる。うるさそうに尻尾を捩って泳ぐシロナガスを見ながら、我ながら浅ましいなぁと思う。

浅ましいなあと感じながらも、もっとちゃんと機材を持ってこればいい動画が取れたのにとか思うから業が深い。ハウジングを付属のものにしたら曇らないのだが水中のピントが合わない。いい動画が取れてそうな回があったので残念だった。

ドローンが水没した。白い機体がプロペラを回しながらどこまでも青い海に沈んでいく様は美しかった。ほとんど点になるまで見える。ものすごい透明度と深さであることを実感した。

シロナガスクジラスイム記@スリランカ4日目

前言撤回。シロナガスクジラはやっぱり大きかった。

スリランカ4日目、スイム二日目。海に出るがクジラの気配もない。二つのポイントに行くがどちらもさっぱりだ。シロナガスクジラはおろかニタリもイルカも魚さえ見えない。2時間ほど経過。案内役のMさんが船会社の人に連絡をとって聞いた感じでは、昨日も9時ごろになるまで姿が見えなかったらしい。というわけで希望を託して9時まで待つ。すると9時3分。クジラは時間に正確らしい。背中が見える。ニタリクジラだろうか。水中に入ってみるが、水中では見ることができなかった。

電話で昨日見たポイントにシロナガスが来たと聞く。急いで行くものの、ボートが多い。私たちの他に4隻もいる。5隻で一頭のクジラを追い回す形となり、クジラは逃げるし、他のボートが邪魔だわで水中に入れるチャンスがほとんど無い。諦めて他の場所に行くものの、全く姿形もない。結局確実なさっきのシロナガスクジラがいる場所に戻ることになった。

戻ってみるとボートが2隻減っており、2隻になっていた。相変わらず一頭を追いかけ回すが、少し様子が違う。前のようにすぐ深くに潜っていかず、しばらく水面を泳ぐようになっていた。クジラのストレスは大きくなるものの、このクジラにアタックすることにした。既に逃げモードになっていること、他のボートがいることから、船を近くに寄せて水中に入ることになった。

水に入る。いる。昨日よりも近くで見たシロナガスクジラは、巨大だった。体についているコバンザメがはっきりと見える。尾びれに触れそうで引いてしまうくらい近い。距離は3mくらいだろうか。水中なのでもっと近く見える。ああ、きれいだなあと思った。前方からちかづき脇を抜けながら過ぎ去っていく姿は、シロナガスクジラそのものだった。

アタックし、クジラが潜り、10分たち、上がってきたクジラを探し、またアタックする。その繰り返し。余裕が出たせいかよりその存在を味わうことができる。うまく言葉にはできないが、同じ世界に生きているものではないような、全然違う存在が自分のすぐそばにいることに興奮した。

ちょっと興奮しすぎたのか船のヘリで手を切ってしまい、なんだか申し訳ない気分になった。結構ぱっくりいったのだが、普段ぶすっとしている船長が真水で洗ってくれたり、バンドエイドを貼ってくれたりして優しかった。

今日はとても良かった。シロナガスクジラは見る距離で全然違うものだった。カメラのハウジングの調子が悪く曇ってしまったのは残念だったが、しかしシロナガスクジラの姿を収めることができた。Thetaが途中で使えなくなってしまったので、明日はthetaをもっと使ってみたい。

帰ってからはなんだか一人になりたいような気分で、部屋でインターネットをしたりしていた。部屋にはwifiが届かないのでプールやラウンジがあるところに行くのだが、なんだかんだ人がいなくて落ち着かない。結局携帯を使ってしまった。しかしインターネットがあるおかげで試行錯誤しながらもthetaのデータの抜き出しをすることができた。

夜ご飯は船会社のラリーさんを含めてみんなでご飯だった。途中から船長のシャンも加わった。きちんとした服を着ていて、船にいる時とはぜんぜん違う印象。シャンはあまり英語を話さないらしく、船長が通訳に入る。シャンは36歳、3人の子供がいておくさんは中東で働いているらしい。怪我について、何が原因かを知りたがっていたのが印象的だった。真面目なかんじだ。それと印象に残った話は、スリランカ津波の後、内戦もなくなり、支援金も得、それ以前はほとんど何もなかったトリンコマリーが街として発展、人も増え、西洋化し、西洋人も増え、なんだか騒がしくなったという話だった。それを良いとも悪いとも行ってはいなかった(と思うが)、津波がきっかけとなりむしろ発達したという話は興味深いものがあった。

あとカニの焼いたのが酸っぱスパイシーな味付けで大変美味しかった。タミル語ではナンドユリーがありがとう、というのを覚えた。(ちなみにスリランカではシンハラ語タミル語が使われている。英語もタミル語シンハラ語も話すラリーさんはトリリンガルだ)。もうだいぶビールも回ってきたし、昼寝をしていなくて眠たいので寝る。22時。明日は8時出発だから、9時間はねれるかな。しめしめ。