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ヤクの毛刈り祭り --yak shaving festival--

屋台な実験室で、バイオアートを体験する

 
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ちょっと前なんだけど、「Oubiopo(潜在的生物学工房」という展示・ワークショップに行ってきた。

bclというグループがやっている、移動式の実験室でのインスタレーションだ。

 
 アンスティチュ・フランセ東京という場所でやっていて、この場所自体なんだか穴場的な素敵スポットだった。
フランス政府の公式機関らしい。フランス語の授業や映画の上映、メディアアートの展示などをしている。建物内もフランスっぽいポップさと、灯篭など日本趣味が混じっていて可愛い。
 
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行くと白衣(というかかっぱ的な防護服)とメガネを着るように言われる。服は上半身に羽織るだけかと思いきやつなぎ型で完全防御。気分が盛り上がっていい。教室なので授業を受けるみたいな気分になる。
 
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初めにされた質問は「what is life?」生命とはなにか?という質問(ちなみに英語とフランス語と日本語が混じる感じで進められた)。しょっぱなから難しい質問。
 
自己増殖?進化(変化)?
 
我々人間はどのように生物と生物じゃないものを判断しているのか?
 
 
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実験を通して考える。
「生命の可能性を探る」というテーマで3つの実験をする。
 
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一つ目は「chemical garden」
上の写真はちょっと失敗していてイマイチだが、本来はこういう風になる。
ケイ酸ナトリウムの希釈液にコバルトなどを加えてやると、深海の熱水噴出口のようなものがニョキニョキと生える。生命の始まりの場が瓶の中にできる。
 
 
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二つ目はなんだろう、人口イクラ的なもの。
(今回は食べられないが)液体の表面に膜を作って中身を閉じ込める。
最新の料理なんかでも使われる技法らしい。
本当にイクラみたいな、つまり卵みたいなものができる。
 
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塩化カルシウムの水溶液の中に、アルギン酸ナトリウムに食紅を混ぜたものをスポイトで落としてやる(スポイトの代わりに、お弁当に入っている魚のしょうゆ差しを使ったりしていてポップだった!)。
 
もうひとつはどぶろく作り。
米にイースト菌と酵母とお湯を混ぜてやる。
使うペットボトルをゴミ箱から拾ってきてたりしてたのがワイルド。
「ここはフランス領だから大丈夫じゃない?」って言いながら作ってた。
1日でめっちゃ発酵が進んで、ペットボトルがパンパンになる。
2週間くらいが飲み頃だとのこと。2日目くらいでかすかなアルコール臭と炭酸感。
酵母の力すごい。
 
 
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生命は化学でできてんだなーとか思った。
 
なにより屋台の実験室が楽しかった。
化学の実験ってなかなかやらないから楽しいし、色がカラフルでかわいいかんじ。
うちでも科学系のもの実験できるようにしようかな。