「認知と感情の心理学」1章の読書メモ斜体部分は私の感想。
感情とは
気分
- 例: なんとなくゆううつだ
- 強度は弱い・ある程度の時間続く・理由がわからないことが多い
情動
- 例:車に泥水をかけられて怒る
- 強度は強い・短時間・原因がわかりやすい・身体的変化を伴う
上の二つをまとめて感情と呼ぶ。より長期間にわたって安定した個人に特有な感情は感情特性と呼ばれる
サービスやプロダクトのUXデザインというか感情設計で対象になるのは主に情動になりそう
基本情動とは
- 文化に関係なく世界中で人間に存在する情動
- 喜び・怒り・嫌悪・悲しみ・驚き・恐怖(研究によって2~11のバリエーションあり)
- 対応する表情も文化に関係なく共通
- 文化圏の違う人間に6つの表情を取った写真を示してそれにあたる情動はどれかという質問をしてもほぼ正しく答えるという実験がある
*感情設計はこの6つの感情をベースにして評価するのが適当そう。粒度が低いのでポジティブ感情についてはさらに下に階層を作るのがよさそう。 *
感情の測定法
心理的測定法
自己報告。質問紙などが良く利用される。
行動的測定法
表情やまばたき、しぐさ、声などから測定。
精神生理学的測定法
血圧、心拍、体温、呼吸、発汗などから測定
脳神経に基づいた測定
脳神経の圧胴による測定
感情状態の操作の手法
一時的に感情状態を左右する実験的誘導法
言語的誘導法
言語を使う
- ヴェルテン法;特定の感情を示した文(「いいぞ、私は気分もいいし、気持ちも高ぶってきている」など) を多数読ませる
- 過去の感情体験(過去の失恋したときのことなど)を思い出させることで誘導する これらの感情の想起の際に催眠を使ってより想起した感情を長く保つという手法もある
非言語的誘導法
言語を使わない
- 目的の感情に対応した曲調を持つ曲を聴かせる
- 映画の一場面を見せる
- においを使う
- 感情と対応した表情を作らせる
どちらにせよ感情誘導していると気づかれることで行動や感情に影響がでるため、できるだけ気づかれないようにするのが良い。
写真(特に多くの人が経験してそうなシュチュエーションで過去経験の想起→感情の想起を促す)や音楽、映像を使うのは取り入れやすい。相手の行動(言葉を口に出してもらう、表情を作らせる)はハードルが高い。喋るサービス(英語の学習サービス)とか書くサービスで練習例文をポジティブにするなどには応用可能か