きのこを増やすのに失敗したことと、ゲンロンカフェのイベント『堀川大樹×岩崎秀雄×東浩紀「生物学はどこまで自由になれるのか?――DIYバイオの可能性』に参加して「クリーンベンチってやつがあるのか、つくれるじゃん!」と思ったのとで、クリーンベンチをDIYすることにした。
クリーンベンチとは無菌操作をするための箱で、フィルターを使って濾した空気を吹きおろしておくことで外からのホコリや雑菌の侵入を防ぐ仕組みになっている。
プラスチックボックスの上部に空気清浄機を取り付けている。
作業中の視界の確保と物の出し入れのために透明なポリカーボネートの板をかぶせた。
いちいち手を消毒するのがめんどくさそうだったので、ゴム手袋式にした。塩ビパイプをかませており、取り外して洗ったりできる。
空気清浄機の取り付け部分はシールしてある。空気清浄機は上下逆に取り付けているため、電源ボタンが中にあってちょっと不便。
危険な作業をする予定はなかったので、開放式(空気をそのまま排気する)にした。下部に穴があり、この空気清浄機からの空気が空気を押し出すことで外部から異物の侵入を防ぐ。
隙間があったので後からマスキングテープで目止め。
余っていた蛍光灯のソケットがあったので、内部に紫外線灯をつけてみた。長時間つけるとプラスチックやゴムが劣化してしまうが、作業前にしばらくつけておくことでより雑菌を減らせる。
材料
だいたい6000円くらいかけている。もっと安い材料にすれば4000円位で出きるんじゃなかろうか。
- プラスチックボックス※ こういうかんじのやつ。近所のホームセンターで580円くらいだった。30cm×60cm×30cmくらい。
- 蝶番・ねじ・ナット(アクリル板留める用。300円くらい。)
- アクリル板 (3mmくらいのやつ500円くらい)
- 塩ビパイプ(手を入れるところの保護用 300円くらい)
- コーキング材(上部・手を入れるところの穴埋め用。)
- ゴム手袋。長いものが良い。手元が絞り(ゴム)のものが好ましい。
- ドアの衝撃吸収材(隙間埋め用)
- 空気清浄器(HEPAフィルターのもの。これを使った。最安2550円。)
- ステンレストレイ(100円)
- 排水溝ゴム蓋(好みで)
- 紫外線灯(好みで1500円くらい)
- 木材(必要なら。天井がたわんできてしまったため、また蝶番の隙間を小さくするためにしよう)
道具
- 糸鋸・スチロールカッター
- 油性ペン
- カッター・はさみ
作ってみた課題と効果
- この扉は作業中見やすくていいのだが、あとから「あっあれ入れわすれた!」ってなってしまい扉を開けて物を入れる時に安心感がない。物の出し入れを下部でできる箱形もよかった気がする
- 前にコンタミして失敗したキノコの菌の培養が、クリーンベンチを利用したらうまくいっている。検証はしていないがいっていの効果はあるようだ。
- 空気清浄機の空気の出がちょっと弱く、十分に効果があるか心配。なんならファンをもっと強力なのに取り替えてもいいかもしれない
せっかく作ったのでキノコ以外にも使ってみたい。面白い科学実験とかないかなー。
参考サイト
PB=ApexSolution/bio/Dev.04:無菌箱の作り方
毒男クロニクル・・・・ 42歳毒男のダメ年代記 闘病編 キンリョウヘンの無菌播種を実施
DIY Anaerobic Chamber (aka glove box)
DIY Clean Chamber - PC Business Guide
Make your own fume-extracting glove box | Hackaday
logs posts - NAMAKEMON-lab
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