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セリグマンの犬の脱出―escape of Seligman's DOG―

プロトタイプの作り方について、MAKING MAKE展に行ってきた

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このあいだ『MAKING MAKE』展に行ってきた。山中氏のTwitterで知り、あまり前情報も調べないままに行ったのだが、大変良かった。
 
東京大学生産技術研究所でやっていたのだが、大学とか美術館に共通の(と私には感じられる)余裕のある敷地に、建築感のある建物と多めの緑。たまたまなのかいつもなのか、学生が見当たらない閑散としたキャンパスには、学生らしい人よりもむしろ小さな子どもを連れた家族連れがちらほらいて、銅像したの池で遊んだりしていた。展示をやっている研究室は正門から進んだ奥、つきあたり近くにある研究室というよりちょっとした美術館みたいな建物だった。
 
展示は、幾つかの作品(プロトタイプ)と、その製作の年表と、その間の検討におけるプロトタイプが主だった。
 
年表を見ると、わりと長いスパン、1年とか半年とか3年くらいとか、で作られているものが多く、ものを形にするということは、パッと見た印象より時間がかかるものなんだよな、と思う。もちろん学生だから、とかの理由はあると思うけれども。
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それと面白いのは、製作途中のプロトタイプ、まぁ言ってしまえば「失敗」の展示がされていること。軸のモーターを一本回すだけで多足生物のように動くものでは、少なくとも5回のプロトタイプを経てやっとイメージにあった動きをするようになったようだ。
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また、テストパターンというか、少しづつパターン変えるとどのような違いがでるのかを比較していたり

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色や素材の検討をしていたり、といった作る途中の選択肢の比較がよかった。
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イデアスケッチや比較検討の結果に対する考えなどもあわせて、「作るときに考えていること」が伝わってくる。新しいものを作っている時の、ものや考えの制作過程をみれることは希少で、ささやかながらものを作ったりしている身としてはとても参考になったし、励まされた。
もう会期は終わってしまったのだけど、またやってほしいし、あとこういったものが展示という形じゃなくてカジュアルに残せたり見れたりするといいなぁと思った。
 
 
展示を出ると、レンガ立ての古い建物があり「試作工場」と書かれていてとてもかっこよかったし、その裏の庭では雑然と外に置かれた椅子やソファに座りながらのんびりと肉を焼き酒を飲んでいる人たちがおり、ああこの空間にいられたら幸せだろうなぁと少しうずくような気持ちにになった。大きなビワの木から一個だけ小さな実をむしって食べたらうすっぽくて甘くてなつかしい味がした。

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